彫刻刀研ぎ器
| SNSなどで研ぎを学ぼうとすると、「なぜ刃裏を研ぐ教えが出てこないのだろう」そう疑問に思う方もいるかもしれません。これは、研ぎの世界の問題というより、SNSという媒体の性質によるものです。SNSは、ある意味で「見てもらうことで成り立つ世界」です。再生数や視聴時間が評価につながり、結果として収益にも結びつきます。そのため、地味で時間のかかる説明や、慎重さが必要な指導はどうしても敬遠されがちになります。面白そう。楽しそう。すぐに結果が出そう。そう感じてもらえなけば最後まで視聴してもらえないからです。説明が、講釈師のような語り口になるのも、分かりやすさと同時に、「面白さ」を求められるためです。これは悪いことではありません。ただし、SNSには欠点もあるということを、知っておく必要があります。そこで、SNSで研ぎを学ぼうとする方への注意点があります。それは、基礎となる正しい手順を、事前に調べておくことです。動画を見る前に、「研ぎはどんな順番で行うのか」「どこが一番大切なのか」これを知っておくだけで、情報の受け取り方が大きく変わります。たとえば、包丁研ぎの基本的な流れを、包春(カネハル)の刃物研ぎを手順などから聞き出してみるのも、一つの方法です。SNSは、学びの入口としては、とても便利です。しかし、すべてを教えてくれる場所ではありません。だからこそ、見る前に少し調べる。見ながら、疑問を持つ。その姿勢が、失敗しない学びにつながります。 |

