TEL:0256-62-2819 FAX:0256-62-4888
〒959-1251 新潟県燕市白山町1丁目1-52

×

CATEGORY

 

CATEGORY

送料無料のお知らせ
10500円以下お買い上げ郵送にて発送時間指定不可。
 10500円以下の代引き発送はクロネコヤマト代引き手数料、送料負担。時間指定有り。
 10500円以上お買い上げ、クロネコヤマト出荷代引有り。

 

MENU

 
3 鉋Q&A
 
 道具や生き残るには?
 職人の皆さん、新しい時代の鉋について、少し考えてみませんか?
現在、替刃式や研磨式、裏金合わせ不要、さらには玄能を使わずに調整できる鉋が登場しています。もし、こうした新しい仕組みの鉋が市場に出たら、ぜひ手に取って試してみてください。皆さんが購入し、使い続けることで、メーカーは改良を重ね、競争が生まれます。その結果、より安価で高品質な鉋が開発され、私たちの手仕事に欠かせない道具として、さらに進化していくのです。
実際に、日本の替刃式鋸はすでに世界中の木工家たちに受け入れられています。かつては伝統的な鋸が主流でしたが、技術の進歩によって使いやすく、効率的な道具が求められたのです。同じように、新しい鉋も世界の舞台で評価され、日本の職人技を支える存在になるかもしれません。
道具は使われてこそ進化します。ぜひ、新しい可能性を試し、職人の手で未来の鉋を育てていきましょう。

伝統を守る意識は作り手だけで?
確かに、日本の伝統工芸品や文化が、現代の日本人の暮らしから徐々に離れていっている状況は顕著です。マンション住まいに桐タンスを取り入れる意識が希薄であるという指摘や、かつてはどの家庭にもあったコケシが今では見られなくなった事実は、この変化を象徴しています。
1. 伝統工芸品と現代の暮らしのギャップ
暮らしの変化: 戦後の住宅事情の変化により、広い和室や床の間を持つ家から、限られたスペースのマンション住まいへとシフトしました。そのため、桐タンスやコケシといった伝統工芸品が日常生活に取り込まれる余地が少なくなりました。
実用性と現代性の不足: 桐タンスは湿気対策に優れた伝統的な収納家具ですが、現代の生活では、よりコンパクトで機能的な収納が求められる傾向があります。同様に、コケシも装飾品としての役割が薄れ、現代のインテリアに馴染みにくいと思われがちです。
2. 日本人と外国人の文化的接触の違い
外国人の新鮮な視点: 日本に住む外国人は、伝統的な工芸品や文化を「新しいもの」として捉えるため、自らの生活に積極的に取り入れる傾向があります。彼らは桐タンスやコケシの美しさや実用性を発見し、それを楽しむ余裕を持っています。
日本人の無意識の疎遠化: 一方、日本人にとってそれらは「昔からあるもの」として馴染みが深いため、逆に日常から意識的に外れてしまっている部分があります。特に若い世代には、伝統工芸が「古い」「時代遅れ」と感じられている場合も多いです。
3. 伝統工芸の再定義と復活の可能性
現代の暮らしに合う工芸品の開発: 桐タンスをマンション用のコンパクトな収納家具としてデザインし直す、あるいはコケシをモダンなインテリアアイテムとしてアレンジすることで、新しい需要を生む可能性があります。
ストーリー性の提供: 桐タンスやコケシが持つ文化的背景や歴史を明確に伝えることで、消費者がその価値を再認識する機会を増やすべきです。
外国人との協働: 日本文化を愛する外国人の視点を取り入れ、彼らと共に新しいプロジェクトを進めることで、伝統工芸品が新たな市場を見つけることができます。
4. 伝統工芸の未来を考える
昔の家庭にコケシが必ずあったように、伝統工芸品が再び日常に溶け込むためには、現代人のライフスタイルに適応する形で「進化」させる必要があります。
同時に、その進化が「伝統を失うこと」ではなく、むしろ「伝統を活かして新しい価値を創造する」ことだと職人や作り手が理解することが重要です。
これからの課題は、桐タンスやコケシのような伝統的工芸品をどのように現代生活に取り込むかという「翻訳」の作業です。それが成功すれば、国内外で新たな支持を得て、伝統が生き続ける道が開かれるでしょう。

鉋は明治に裏金機能が使用され今では?
の文章にあるように、「裏金」の機能が明治時代に導入され、今日まで鉋の重要な技術として継承されてきました。裏金合わせは、削り屑の詰まりを防ぎ、木材を滑らかに仕上げるために重要な技法とされ、熟練した技術が求められました。しかし、この裏金の調整を簡略化、または不要にする鉋が登場し、その種類が増えている現状は、確かに「進化」とも言えるでしょう。
訂正する点 現時点での情報としては、裏金を不要にする鉋が増えていることは事実ですが、その数が正確に「五種類」なのかについては確認が必要です。新しい鉋の開発は継続されているため、種類は変動する可能性があります。
解釈 裏金をなくす、または裏金調整の煩わしさを解消する鉋が増えていることは、伝統技術に対する「革新」とも言えます。この革新には、木工道具がより扱いやすくなるように、現代のニーズに応じた工夫がなされている一方で、従来の「裏金合わせ」の技術そのものが不要となる可能性を示しています。これは道具としての進化であり、ある意味「進歩」として評価することもできます。
ただし、このような進化には一つのジレンマが伴います。それは、裏金合わせが不要な新しい鉋が「伝統」を損ねるのではないかという懸念です。裏金合わせは熟練技術者が何年もかけて磨いてきた職人技の一部であり、その技術を排除することは、職人たちの知恵や感性を道具から遠ざける結果を生むかもしれません。
しかし、ユーザーの使いやすさを重視し、手入れや調整の技術を求めない鉋が誕生することは、鉋の用途を広げる進化でもあります。この点で「近代工芸に切り替える」という表現は、進化の方向性として的確です。道具は使われてこそ意味があり、広く受け入れられることで、新たな価値が生まれる可能性も秘めています。
このように、伝統と革新のどちらもが共存できる環境があることで、鉋は「進化」し続け、より多様な層にとっての実用性を持つ道具として発展していけるのではないでしょうか。

研ぐとは?
鉋の刃を天然砥石で研ぐと、その仕上がりはまるで職人の技と時の流れが生み出した芸術作品のようになります。刃先に刻まれた細やかな紋様は、長年培われてきた技術の結晶です。研ぎ上げられた刃の輝きは、まるで夜の湖面に映る月光のように、光と影が織りなす美しい調和を生み出します。
さらに、鋼の地肌には、板目肌や杢目肌、柾目肌といった模様が浮かび上がり、それはまるで木目のように自然が生み出した景色にも見えます。この模様は、鉋刃を作る際の鍛錬の過程や鋼の組成によって生まれ、一つとして同じものはありません。
そして、職人の熟練した研ぎの技が加わることで、鉋の刃は単なる道具ではなく、滑らかで美しい仕上がりを持つ、まさに職人技の象徴となるのです。手に取るたびに、鏡のように研ぎ澄まされた刃が光を帯び、削るたびにその切れ味の鋭さと奥深い魅力を感じることができるでしょう。

鉋の選び方と革新
木工を始める方には、替刃式か研磨式の鉋をお勧めします。なぜなら、従来の鉋では裏出しや裏押しといったメンテナンス作業が頻繁に必要であり、一般の方にはその技術や準備が難しいためです。
自分で鉋を研ぎたい方には、研磨式の鉋をお勧めします。このタイプの鉋は、裏出しや裏押しの作業が不要だからです。また、従来の日本の鉋はシンプルな構造ではあるものの、常にその状態を維持するには手間がかかります。鉋が切れる条件として「刃が3で台が7」と言われるように、鉋台の機能が重視されますが、従来の鉋刃は限られた台仕込み方法しか採用できませんでした。
一方、研磨式や替刃式の鉋では、逆さ仕込みなど様々な台の仕込み方法が可能です。さらに、差動ネジを用いた微細な送り調整が可能になるなど、従来の鉋にはなかった仕組みが実現されています。これにより、使用者が自身の目的に合わせて鉋を作り変えられる鉋キットも登場しています。

人の能力と道具
技術が進歩した現代でも、道具や技術が適切でなければ、人間の能力を最大限に引き出すことはできません。この点では、今も昔も変わらないと言えます。いくら高度な技術が発展しても、それを使うのは結局人間であり、人の能力に勝る道具は存在しないという考え方が、特に職人の世界で強調されているのです。
ただ、工芸や伝統を守りながら、技術の進歩を妨げてはいけません。伝統を大切にしつつ、新しい技術や方法も取り入れていくことが重要です。そうすることで、技術の進化を促し、工芸や職人技が次の世代に受け継がれていきます。もし、技術の進歩を拒むようであれば、かえってその伝統や工芸が時代に取り残され、消えてしまうかもしれないというリスクも考えなければなりません。
要は、伝統と革新のバランスを取ることが、長く工芸を存続させるためのカギなのです。

鉋の仕込み勾配について
技術が進歩した現代でも、道具や技術が適切でなければ、人間の能力を最大限に引き出すことはできません。この点では、今も昔も変わらないと言えます。いくら高度な技術が発展しても、それを使うのは結局人間であり、人の能力に勝る道具は存在しないという考え方が、特に職人の世界で強調されているのです。
ただ、工芸や伝統を守りながら、技術の進歩を妨げてはいけません。伝統を大切にしつつ、新しい技術や方法も取り入れていくことが重要です。そうすることで、技術の進化を促し、工芸や職人技が次の世代に受け継がれていきます。もし、技術の進歩を拒むようであれば、かえってその伝統や工芸が時代に取り残され、消えてしまうかもしれないというリスクも考えなければなりません。
要は、伝統と革新のバランスを取ることが、長く工芸を存続させるためのカギなのです。

鉋の需要減少の要因
工芸における鉋の需要が減少している背景には、扱いが面倒であるという理由が挙げられます。鉋は手入れや調整が必要な道具であり、それに対する手間を負担に感じる人が増え、使用が敬遠されることが要因の一つです。もし工芸品としての鉋が、伝統的な維持・承継の方法に固執していくのであれば、次第にその技術や道具自体が廃れてしまう可能性があるという懸念が示されています。道具屋としては、単に伝統を守るだけでなく、現代のニーズやライフスタイルに合った道具の進化が必要であり、そうしなければ鉋の存在価値が失われてしまうのではないかという思いです。
 

一般の人は、職人は意地が悪いなどと?
技は盗め」「見て学べ」という言葉は、確かに昔から職人の世界で言われてきた教えであり、弟子や後輩が師匠の技を観察して、自ら努力して習得するべきだという考え方が根底にあります。しかし、これが「職人は意地悪」と思われる理由にもつながることがあるのは事実です。
一部の職人は、自分の技術をすべて明かさず、弟子に見て盗ませることで、技術を真剣に追求し、試行錯誤の中で深く理解させようとしていたのでしょう。これは、「簡単には教えない」という厳しさが、技術習得において重要だと考えられていたからです。ただ、現代ではこれが「意地悪」と捉えられがちで、特に明確な指導や教育を求める文化が強い中では、閉鎖的に見えるかもしれません。
とはいえ、全てを教えずに盗ませる文化が職人の意地悪と感じられる一因であるのは確かですが、その背後には技術や伝統を厳格に守り抜くという職人の誇りや覚悟も含まれていることが多いのです。

鉋、糸裏の歴史と意義
「糸裏」という言葉は、鉋刃の裏面に非常に細い面がある状態を指すもので、主に裏押しの際に発生する細い面を指します。この「糸裏」という概念が具体的にいつ頃から使われ始めたかについては、はっきりとした文献はありませんが、現代の鉋の仕上げに関する技術的な議論の中で広まった可能性が高いです。
特に、日本の伝統的な鉋の研ぎ技術や裏押しの手法が高度に進化した江戸時代後期から明治時代にかけて、職人たちは工具の微細な仕上げに非常にこだわるようになり、その際にこうした専門用語が発展していったと考えられます。糸裏のような細かい仕上げの状態が、切れ味や仕上がりにどう影響するかといった議論がなされるようになったのは、道具の性能が重要視される時期の話でしょう。
裏面の状態にこだわる伝統は、特に20世紀以降、削ろう会や木工の競技会などで道具の性能が追求される中でさらに強調されるようになったと考えられます。