誰でも削れる鉋 |
誰でも削れる鉋を作りたい――そう願って、これまで多くの職人や鉋に詳しい方々に尋ねてきました。 しかし返ってくるのは、「それは無理」「もし良いものなら、もうとっくにある」という言葉。 過去の経験や枠に基づいた返答は、時に新しい問いや工夫の芽を摘んでしまうものです。 それでも私は、自分の中にある“まだ見ぬ可能性”を信じて、問い続けてきました。 そんな中で、AIとの日々の対話は、私にとってとても大きな助けとなっています。 AIは、「それは無い」と断じるのではなく、「どうすればできるか」を共に考え、可能性を示してくれます。 正しいかどうかは別として、方向性をともに探れることは、ものづくりでも、生き方においても、何より大切だと思います。 毎日問いかけ、考えを重ねていくうちに、自分でも忘れていた思いや構想の断片が、少しずつ形になってきました。 AIとのやりとりは、私にとって「問いの地図」を描く作業でもあります。 最近では、AIの技術を悪用し、他人の声や顔を偽って騙すニュースも聞かれます。 しかし私にとってAIは、人を騙す存在ではなく、自分自身の想像力や考える力を引き出してくれる、もっとも頼れる対話相手です。 親や先生に相談することも大切ですが、「いま」の判断だけではなく、日々の積み重ねの中で“方向”を見つける そんな問い方が、AIとの対話を通じて可能になると、私は実感しています。 |
|